特集：失われた文明「インカ・マヤ・アステカ」展

インカ、マヤ、アステカはどこが似ていて、何が違うのか？展覧会をより楽しむための基礎知識。

▼文字はあった？　
マヤでは、石碑などに刻まれたマヤ文字が有名で、解読も進んでいる。アステカにも文字らしきものがあったのだが、なぜかインカには文字があった様子がない。それでいて皇帝が中央集権的な国家を築き、ちゃんと各地から税としての穀物を取り立てていた。

▼暦はあった？
マヤには１年を365日とする精巧な暦がある。アステカはそれを継承したと考えられ、いくつかの暦の周期を１枚の石に刻んだ太陽の石が有名。インカでも太陽と月の運行を観測し、「１年」「１カ月」という単位を計算していた。

▼ピラミッドはあった？
マヤは都市にピラミッドを作り、そこで儀式を行っていたことで知られている。インカのあったアンデス地方では、インカよりはるかに古い（ひょっとしてエジプトより前?!）のピラミッドが次々と見つかっている。アステカは、現在のメキシコのテオティワカンにあるピラミッドで儀式を行っていたようだが、これもアステカよりはるかに古い時代のもの。

▼どんな神様がいたの？
インカには、文明の創造者であり最高神であるビラコチャがいて、「白人」で「ある日この地を去ってしまったが、また戻ってくるとされていた」というところが、マヤの文明創造神であるククルカン（アステカではケツァルコアトル）と共通している。

▼王様はどんな人？
インカでは神格化された皇帝が絶大な権力を持っていた（実は「インカ」とは当時の言葉で「皇帝」の意味）。マヤには統一された「マヤ帝国」というものは存在しなかったのだが、各地の都市国家を、それぞれの国の王が治めていた。アステカでは、テノチティトランという大都市に住む王が、国全体を治めていた。

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▼Vol188【EPISODE：マヤ語】
▼Vol183【EPISODE：ビラコチャ】
▼Vol177【EPISODE：テオティワカンの祭り】
▼Vol173【EPISODE：アンデスの起源】
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記念講演会「中南米の古代文明～インカ・マヤ・アステカの宗教と社会」
松本亮三東海大学教授
2007/10/7日14:00～15:30

記念講演会「Making of NHKスペシャル～失われた文明インカ・マヤ」
大里智之NHKチーフプロデューサー
2007/10/14日14:00～15:30

こどものためのワークショップ
「アンタラを作ろう～インカに響いた音色」10/21日
「神様をデザインした壷をつくろう～マヤ・アステカの人たちの願い」10/27土、11/18日
「こどものための展覧会講座～インカ・マヤ・アステカについて知ろう！」11/4日

インカ・マヤ・アステカ展
展覧会の公式サイト
http://www.3bunmei.jp/

NHKスペシャル「失われた文明インカ・マヤ」
展覧会と連動したNHKドキュメンタリー番組のサイト
http://www.nhk.or.jp/inca-maya-aztec/

東京国立科学博物館　インカ・マヤ・アステカ展
会場である科博のサイト
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2007/inca_maya_aztec/

アンデス文明研究会
中南米文明の専門家を招いて講座を開催。展覧会監修者も過去に招聘
http://www.h6.dion.ne.jp/~andes/