========================================================
■約8600年前の火葬場を発見!シリアにて筑波大調査団
========================================================
▼新石器時代にも火葬があった!
8600年前の埋葬跡を発見
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000014-maip-soci
シリアの「テル・エル・ケルク遺跡」にて筑波大の調査団が発掘。ちゃんと「火葬場」があったそうです。

【CALENDAR】 2008年10月22日(水)〜10月29日(水)
▼大人向け体験講座「古代エジプトのビール」
10/26日14:00〜15:30 参加費1000円 要事前申込
東京・三鷹、中近東文化センターにて
http://www.meccj.or.jp/

▼「よみがえる黄金文明展 〜ブルガリアに眠る古代トラキアの秘宝」
札幌展開催中!〜11/7(金)北海道立近代美術館にて
金沢、新潟、東京、広島、静岡、福岡を巡回。

▼新刊「ようこそマヤ文明へ―マヤ文明へのやさしいアプローチ」
多々良穣著、文芸社刊、1470円
高校の先生が書いたマヤ入門書。新装刊です。

【EPISODE:火葬】
日本で「火葬」というとごく自然なことに思えますが、世界全体で見ると、実は土葬派が結構多数を占めています。それは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という三大宗教で「人は死後に復活する」という考え方があり、「そのためには生前の肉体が必要」とされているからです。

いざ再生しようとしたときに、火葬されていて遺体がない、なんてことになったら、一大事なわけです(エジプト人がミイラを作って遺体を保存していた発想に、どこか似ています)。

一方、仏教と、同じくインドで育った宗教ヒンズー教では、「遺体を焼いて清める」という発想があります。そして死者の魂は炎や煙に乗って天に昇り、次の転生のときを待ちます。火葬しないと霊がいつまでもこの世に残ってうろうろすることになるので、こちらの場合は火葬しないとまずいわけです。

ちなみに、キリスト教以前の西洋社会では、火葬が行われていました(ローマのフォロロマーノには、カエサルの火葬跡があります)。動物の生贄を燃やして神に捧げたのと同様、煙になって天に昇るという発想があったのですね。

なお、外国の映画などでよく、棺の埋葬の際に死者のきれいな顔が映ったりしますが、キリスト教国では、遺体は常温でも腐敗しないよう、体液を抜いたり防腐剤を注入したりするのが一般的です。(これをエンバーミングと言います。現代のミイラ作りですね)。

最近では場所の問題や衛生面の問題で、キリスト教国でも火葬が増えてきたそうです。
================================================
メールマガジン「古代遺跡な日々」Vo.277 PC用
2008/10/22発行 *毎週水曜発行
http://www.kodai-iseki.com/(解除もこちらへ)
================================================

☆シリアへ個人旅行!
ダマスカス市内とパルミラ1泊2日観光
http://www.kodai-iseki.com/travel/s038damas_palmyra.html